ノットマニアックス

ノットマニアックス

糸の結び方について、エリートを目指さないフライフィッシング入門の方で書きましたが、ここだけの話、
入門に書いた結び方、あんま使ってねーです(ぉぃ

そんなわけで、ここではボク普段使っているちょっとマニアックな糸の結び方を書きます。

フライとティペット

基本的にインプルーブドクリンチノットやトライレーンノットを含めてクリンチノット系はまず使いません。理由は、スッポ抜け率が高いからです。トライレーンノットはスッポ抜け率は下がりますがフライのアイに二回もティペットを通さなければならないので却下。ええ、二回ティペットを通す結び方ならば、トライレーンノットより強くて簡単な結び方がありますから。

フライのアイに簡単に二回ティペットを通せるサイズのフライの結び方

これはパロマーノット一択です。
二回アイにティペットを通せれば、後は簡単で最強クラスの強度を持ちます。
とはいえ・・・日本で行うフライフィッシングのターゲットで、そんなサイズのフライを使うことはソルト以外では殆ど無いですかねぇ(^^;;;

わかりやすい動画がYouTubeにあったので紹介しておきます。

簡単に素早く結びたいとき

そんな時はクリストファー2ノットですね。
使っている人は少ないですが、超絶簡単で素早く結べます。
強度もクリンチノット系やユニノット系よりも強いと思います。
ヤマメ・イワナがターゲットならば十分かと思います。
というか、この結び方で結んだフライで僕は65cmのレインボーも取ってますし。

この結び方、ほとんど出回っていないので、引用して紹介しますね。

Christopher2.png

The Loop - The Federation of Fly Fisher Journal for Certified Casting Instructors Summer 2004より引用

二回もアイに通したくないけど、それなりに信頼性がほしいとき

北海道のワイルドトラウトを相手にするときなど、信頼性がほしい時には、ボクはグライプノット(Gryp-knot)を使っています。
グライプノットを聞いたことがない人でも、ネイルノットなら知ってますよね? グライプノットはネイルノットの金具版です。
アイに一回しか通さなくてよい結び方の中では強度は抜群。おまけに結んで余ったティペットを結び目ギリギリで切っても大丈夫な結び方。結構良いことずくめです。ですが、弱点として、ネイルノットと同じように、道具がないと非常に結びにくいです。というかボクは道具なしでは出来ません(汗
ボクはTie Fastという道具を使ってます。ネイルノット、ブラッドノット、そししてこのグライプノットに使用できる便利な道具ですよ。紹介動画上げておきます。英語の動画ですが、まぁ、見りゃ解ると思います。グライプノットは動画の3:05あたりからです。

このTie Fast、非常に便利なのですが、扱っている店が少ないのです(Amazonではパチ物しか売っていません(^^;;)。
都内のフライフィッシングショップなら、ハーミットさんが扱ってますね。
http://www.hermit-jp.com/

ちなみにネイルノットと同じ要領ですからネイルノットパイプでも出来ますし、ダイワの「速攻8の字結び」を使っても出来ますよ。

まとめると・・・

ボクがティペットとフライを結ぶのに使っている結び方は3種類なわけで、それぞれの短所長所を表にまとめます。

結び方名 英語名 長所 短所
パロマーノット Palomar Knot ともかく信頼性抜群 アイに二回ティペットをとおさなければならない
クリストファー2ノット Christopher2 Knot ともかく素早く簡単に結べてクリンチノット系より丈夫 グライプノットやパロマーノットに比べると弱い
グライプノット Gryp Knot パロマーノットの次ぐらいに丈夫。余った糸を結び目ギリギリで切っても解けない 道具(ノットタイヤー)がないと結びにくい

ティペットとリーダーを結ぶ

ほぼトリプルエイトノット一択です。ええ、フライフィッシングを始める前からダイワの「速攻8の字むすび」を愛用しているので、これ以外の結び方をしなければならないケースは殆ど無いです。トリプルサージャンスノットは結び目がくの字になりがちなので使いません。
もしも、ティペットの反対の先にすでにフライがついた状況でティペットとリーダーを結ばなければならない状況が発生した時にはブラッドノットを使用しますが、そっちのほうが面倒なのでフライを外してエイトノット使うかなぁ(^^;;

リーダーとフライラインを結ぶ

基本ループをつけている、または最初からループが付いているフライラインを使っているので、ネイルノットは使いません。
フライラインのループとリーダーを結ぶのは、ティペットとフライを結ぶのと同じグライプノットです。ループトゥループでは、ちょっとだけリーダーシステムを交換したいときに対応できないのと、ガイドの引っ掛かりが気になるので(チチワ結びもパーフェクションループも多少余分を残さないとほどけやすい)。その点、グライプノットギリギリまで余分をカットできるので、引っ掛かりが少ないです。
グライプノットのためにTie Fastを持ち歩くならネイルノットを使えば?という話もありますが、結び目分どんどんフライラインが短くなるのは寂しいので・・・

そんなわけで

お気づきの通り、ベテランフライフィッシャーの方々が使っている結び方を、ボクはほとんど使っていないのです(^^;;
こんなもんが参考になるかどうかわかりませんが、お役に立てたら幸いです。