テントの選び方

テントの選び方

初心者向けのテントの選び方です。できるだけ初心者にもわかりやすく書いているつもりです。

テントについては、他の項目でも書いたとおり、レンタルで試すというもありだと思います。
レンタルで済ませば色々なタイプをあまりお金をかけずに試すことができるので、むしろそのほうがおすすめかも知れません。

テントの分類

テントは様々なタイプがあります。
その中でいくつかの方法で分類できるので、その分類を説明します。

自立式と非自立式

自立式は「ペグや張り綱がなくても立つタイプ」で、
非自立式は「しっかりペグを打って張り綱で張らないと立たないタイプ」です。

自立式はポールを通してセットするだけで立つので、ぶっちゃけコンクリートの上にも建てることができます。もちろん風雨に対応するにはペグや張り綱を張ったほうが良いのですが、とりあえず立つので、急いで建てるのに便利。下の写真のようなドーム型やゆるキャン△でリンちゃんが使っているAフレームのムーンライトテントも自立式です。山岳用テントは一部の非常に軽いものを除いてこの自立式ですね。万が一ペグが抜けてもテントが倒壊したりしないので、初心者におすすめなのもこの自立式です。

非自立式はペグと張り綱で建てるタイプです。ペグが緩んだりすると倒壊します。ですが、太いポールがなくても成立するのでテント自体は軽くできます。1kgを切るような超軽量テントは非自立式が多いですね。僕が登山のときに使っている非常用テント(ツェルト)も非自立式テントです。(下の写真)

また最近流行りのワンポールテント(モノポールテント)も非自立式テントです。ミニマム感が出て良いテントではあります。

ただ、やはり初心者には非自立式テントはおすすめしません。理由はペグが緩むと倒壊するというところです。ペグ打ちハンマーがないとちょっと辛いです。

そんなわけで、初心者の方には自立式テントをおすすめします。

ダブルウォールとシングルウォール

屋根にあたるフライシートとインナーテントに分かれているタイプがダブルウォール、フライシートとインナーテントの区別がなく室内から直で屋根になっているタイプがシングルウォールです。

さくっと言います。初心者はダブルウォール一択です。

理由は、

  1. 雨に強い
  2. 結露しにくい
  3. フライシートで前室ができるので靴などが置ける。

からです。シングルウォールを選ぶ理由はたった一つ「軽さ」ですが、少しでも結露しないような透湿防水素材で作るので非常に高価です。エクストリームな登山用のテント以外はダブルウォールしておきましょう。ちなみに僕もシングルウォールはツェルト以外持っていません(^^;;

というわけで、初心者の方は、

「自立式のダブルウォールテント」

を選んでいただければ良いかと思います。

スリーブ式と吊り下げ式

テントの袖部分(スリーブ)のポールを通して建てるのがスリーブ式、ポールを組み立ててからテント本体をポールに吊るすのが吊り下げ式です。

スリーブ式は袖にポールを通すので、袖全体でテントを支える形になる風に強いです。

吊り下げ式は、本体をペグを打って固定してから組み立てることができるので強風下での設営が楽です。

人それぞれの好みかなぁとは思いますが、僕は山岳用テントはすべて吊り下げ式を使っています。

ポールの材質

一般にはアルミポールとグラスポール(FRPポール)があります。アルミポールは適度な硬さ(ドーム型は基本的にボールをしならせて設営するので)と丈夫さを兼ね備えています。グラスボールは柔らかいので風には非常に弱いです。なのでグラスポールは安テントにしか使われません。あとグラスポールの利点はちょっとやそっとでは折れないことですが(「ゆるキャン△」ではグラスポールっぽい安テントでポールを折ってしまうシーンが有りましたが、グラスポールはそんなに簡単に折れません)、お金があるのでしたらアルミポールのテントを選ぶのが無難かと思います。

対応人数

テントは「何人用」などと書かれて売られています。これが……割と罠です。

テントの対応人数は「ギッチギチに人が入ってギリ寝れる人数」が表示されていると思ってください。ぶっちゃけ四人用のテントに四人で寝ると割と地獄絵図です。ですので、

適正人数 = 対応人数 - 1

だと思ってください。ホントこれマジで重要です。重ささえ気にならなければ3人用に1人で寝るのもありです。

なお、一人用テントというのもありますが、割と棺桶です。まぁ登山で極力荷物を軽くしたいというのであればありですが、一人でもできれば二人用以上のテントを使うがおすすめだと思います。僕は登山のときでも二人用テント使ってますから。

独断と偏見で選ぶ初心者おすすめテント

今まで、テントの分類をしてきましたが、まぁ手っ取り早く初心者おすすめのテントを並べていきたいと思います。
僕が実際に購入して実際に何泊も使ったことがあるテントのみを紹介しますが、僕がソロ~3人ぐらいのキャンプばかりしているので、紹介しているのは基本的にはソロ・二人用ぐらいのテントです。入門用ということで3万円以下のモデルだけ挙げています。お金ある人はスノーピークのアメニティドームあたりから始めるのも良いのではないでしょうか。

キャプテンスタッグ クレセント3人用ドームテント

クレセント3人用ドームテント

僕的には「キング オブ 安テント」です!!
僕はこのテントでソロキャンプをはじめました。というところで察しが良い人は気がついたかと思いますが、20年以上の歴史があるロングセラーテントなのです!!

良い点、安い!! メーカー希望小売価格は12,000円ですが、お店によっては4千円以下で買えます。
それでいてテントの基本はちゃんと抑えられています。吊り下げ式のクロスドームテントで立てやすいです。安テントにありがちなフライシートがハーフのものではなく、フルフライシートなので雨にも耐えられます。実際僕はこのテントで台風の夜を越えたことがありますので間違いないです(台風の日にキャンプをすることは全くおすすめしませんが(>_<))
また、割と丈夫です。グランドシートがPEクロス、つまりブルーシートと同じ材質なのですが、これが丈夫でバサバサすることを除けば悪くないと思います。収納サイズは山岳用テントに比べれば大きく66×14×14cmですが、重さは2.5kgなので徒歩用ザックに入れられない重さではありません。「ゆるキャン△」のりんちゃんが使っているムーンライトテント3型(3.8kg)よりずっと軽いですからw

欠点は、入り口がちょっと狭いこと。フライシートとインナーの隙間が殆どないので前室はほぼないこと。あと、まぁ安テントなので成金キャンバーには馬鹿にされがちことです。僕はむしろ応援したくなっちゃいますけど(^^)

クレセント 3人用 ドームテント M-3105 キャプテンスタッグ テント キャンプ アウトドア 用品

価格:4,603円
(2019/12/18 20:49時点)
感想(1件)

コールマン ツーリングドーム

実売2万円以下のテントでは最も快適にソロキャンプができるテントだと思います。STはソロサイズ、LXが二人用という感じですがコンセプトは同じです。設営もしやすい吊り下げ式の自立式ダブルウォールドームテントです。

良い点は、前室が広いこと。土間として使えるスペースが広いので靴を置くだけでなく、ローテーブルを広げて料理をしたりもできます。椅子をおいてくつろぐにはちょっと天井が低いですが、就寝スペースに座って何かをするには使いやすいスペースだと思います。

欠点は重たいこと。収納サイズは小さいのでバイクキャンパーには問題にならないと思いますが、STが4kg、LXが5.2kgなので徒歩キャンパーや自転車キャンパーにはきつい重さかとおもいます。マイナーチェンジで年々軽くはなってきてはいますが・・・

モンベル クロノスドーム

吊り下げ式ドーム型ダブルウォールテント。まあまあ軽いので登山にも使えますし、徒歩キャンパー自転車キャンパーにもおすすめ。特筆すべきは建てやすさと室内の広さ。バーティカルクロスシステムで、普通のクロスドームよりも立体的に広さを感じます。

他に良い点としては、しっかりした難燃素材を使っているので焚き火の火の粉に負けにくいです。まぁ、もちろん難燃なので燃やせば燃えます。なので注意するに越したことはないのですが、僕はこれで何度か救われたことがあります。

欠点はあまり見当たりませんが、これを「山岳用テント」としてみると重いことでしょうか。軽さに振った山岳用テントにはかないません。しかし、超軽量山岳用テントと比べれば非常に丈夫なので、山岳用テント初心者にはむしろおすすめだと思ってます。

外部リンク

モンベル | オンラインショップ | クロノスドーム 2型

ポールを直角に交差させるという独自のバーティカル・クロス・システム(特許取得済)の採用で広い居住空間を可能にした3シーズン対応のテントです。ショックコードでポールとソケットが一体となっているので素早い設営・撤収が可能。抜群の通気性も備えるので、ツーリングやトレッキング、バックパッキングなどにも幅広く使えます。本体用、ポール用、ペグ用のスタッフバッグが付属します。2人用。