フライフィッシングとは、餌ではなく餌に似せて作られた「毛鉤(毛針/毛バリ)」を用いる釣りで、西洋式の物を言います。西洋式というからにはそれ以外の毛鉤の釣りもあります。その一つが日本のテンカラ釣りで、ボクはそのテンカラ釣りも時々やってますが、ここでは西洋式のフライフィッシングを扱います。(テンカラ釣りのページもそのうち作ってもいいかなw)
と、言われても、イメージがさっぱりって方のために、YouTubeで公開されていた釣り具メーカーティムコのイメージビデオがそこそこ良く出来ていたので貼っておきます。
ボクがはまったのは一番最初に挙げている、半端ない勝負感でした。自分が作った毛鉤で釣って、それを綺麗に流すことで魚を騙して、水面で魚が咥えるさまをすべて見られる釣りって他に無いですよ。水面で魚が食べるところが見えるってところだけでも一度経験するとやめられなくなりました。ええ、本当にアドレナリンが出まくる釣りです。
あと、もう一つボクにマッチしたのは、非常にクリエイティブな釣りだってところです。というのは、「毛鉤を自分で作る」というのが非常にクリエイティブな作業でここで個性を出すことができて、しかも釣り場ではなくても行えるので(というか釣り場では普通しませんが(^^;)、日常的にフライフィッシングを楽しめるんです。ちなみに、毛鉤づくりは難しそうに見えますが、ナイフで鉛筆が削れる程度の器用さがあれば誰にでもできますよ。
フライフィッシング道具(以下、タックルと書きます)は、正直無駄に高いと思います。これはもともとイギリス貴族の釣りだったのに加えて、日本でのフライフィッシャー人口の少なさと、日本の残念なベテランたちがフライのタックルを「見栄張りグッズ」にしてしまったことも大きいですねぇ。激安セットなら上州屋さんあたりで1万円ぐらいから入門セットは手に入りますが、「普通の」セットで2~3万円はかかってしまいます。そこがネックにはなります。なので、最初はレンタルタックルや人に借りて始める、という手もありだと思います。高いタックルを人に借りるのは気が引けるかもしれませんが、大丈夫。ベテランさんはだいたい生涯保障のタックルを使ってますから(ぉぃ
あと、キャスティング。これは嘘をついても仕方がないので正直書きますが、ルアーなんかよりずっと難しいです。いや、ちょっと語弊があるな。シンプルに「釣る」だけならば、おそらく15分で始められるんですよ。だけど、極めようと思うととんでもなく奥が深いんですわ。それだけに極めがいがあると思えれば逆に利点であるとも言えますが。
僕が初めてフライフィッシングを始めた時に特に悪と感じたのは、最後の「フライフィッシングを必要以上に難しい釣りにしたがるエリート」の存在です。簡単に言うと、自分たちをエリートに、フライフィッシングをムダに「エリートの釣り」にしようとして、結果ムダにフライフィッシングと言うもののハードルを上げる人たちです。それがフライフィッシングの雑誌なんかでデカイ顔をしている人にもいるのでタチが悪いです。ええ、こいつらのせいで、僕は尻込みしてフライフィッシングの世界になかなか足を踏み入れることができませんでした。
しかし、いざフライフィッシングの世界に足を踏み入れると、シンプルに「魚を釣る」という部分だけでは「なーんだ」と思うぐらい簡単な釣りでした。
ええ、どう考えてもフライフィッシング雑誌や入門書*1に載っているような難しい釣りじゃないじゃんかと。
そんなわけで、残念なフライフィッシングエリートのために難しいというイメージが先行してしまうフライフィッシングを少しでもお気楽に入門できるように、ここに「エリートを目指さないフライフィッシング入門」をあえて初心者のボクが書くことにしました。
ボクがフライフィッシングに興味を持った方に一番言いたいのはここです。
フライフィッシングの雑誌を読むと、やけに小難しいこだわりを持ったエリート
……というかベテランをこじらせたフライフィッシャーが小難しい話を書いています。
確かに、理論や技術を磨いて釣をするのは楽しいし、実際釣れるようにもなるのでしょう。
が・・・ベテランの方々、それだけの知識と技術を磨くのにどれだけ時間がかかりました?
初心者が一匹目を手にするまでにどれだけ時間をかければいいんですか?
そうじゃないだろうと。
ボクはまずはシンプルに「釣る」ところから初めればいいと思うんだ。
そう、僕らはフライフィッシングエリートを目指すんじゃない。
単純にフライフィッシングを楽しみたいんだ。
そういう気持ちでこのフライフィッシング入門を書いてます。
以上の気持ちを持って、
ここに「フライフィッシング・脱エリート宣言」をしたいと思います。
と、いうわけで、非常に前置きが長くなりましたが、
シンプルにフライフィッシングという釣りを楽しむ
ことを目的としたフライフィッシング入門書をここに記します。
……ま、そんな感じ